動物性油脂の精製j法

 石鹸を作るときに使う油脂の中で、自宅で精製しないと
手に入らないものがあります。
昔から石鹸作りには良く使われてきた牛脂です。
ここでは自宅で簡単にできる分量の精製の仕方をご紹介します。

ちなみに動物性油脂は牛脂のほかにも、簡単に手に入るものとして
ラードがあります。こちらはスーパーで一般的に売られているので
精製もする必要が無く、チューブ入りになっていますのでそのまま使えます。

牛脂の精製法

スエット(お肉屋さんで分けてもらいました。腎臓の周りの白い脂身です。)
ファット(これは肉の周りについている脂身)
スエットでもファットでもどちらでも構いませんが、スエットの方が
使いやすいかと思います。

スエット一塊(おおよそ3kg)
これを一度に精製するのは大変なので、半分の量を精製します。
1・スエットを包丁で微塵に切り、寸胴の深い鍋(パスタをゆでる鍋など)に1リットルほど、水を入れる。
2・火にかけ、塩大さじ1杯を入れ、微塵に切った脂身を入れる。沸騰するまで強火。
3・沸騰してきてら、少し火を小さくして、脂身が透き通るまで、待つ。
4・透き通ってきたら、バーミックスを使ってポタージュ状にする。
  バーミックスがない場合は、味噌漉しなどの小さなボールで少しづつ漉す。
5・漉したら、火を止めて、20cm径のボールに移す。
  この時、牛脂のかすをザルでこしながら、取り除く。
  ここまでで、だいたい、1時間くらい。
6・あら熱がとれて、冷めたら、ラップをして冷蔵庫に一晩入れておく。
  固まりかけた頃に、牛脂の両端に菜ばしを挿しておく。
7・一晩たって、牛脂が白く固まったら、菜ばしを抜いて、下に溜まった 
  水分を流し、牛脂をボールから外す。
8・水分に面したところが、ぶつぶつになっているが、この部分は
  必要無いので、取り除く。
9・出来た牛脂はラップにきっちりと包めば冷凍庫で半永久的に石鹸作りに使える。

ちなみにファットで同じように精製した場合は、下に溜まる水分がゼラチンが含まれているために
ゼリー状に固まります。こちらの方が牛脂そのものは取り出しやすいと思います。

お時間があって、お肉屋さんからスエットが戴けるようなら
是非チャレンジしてみてください。
ただし、牛脂を精製している時は、焼肉の匂いが漂います。
おでんを作っていて、筋肉を焚く時も同じ匂いがします。
バーミックスを使った場合は、簡単にできました。
味噌漉しで油を漉す作業は、結構時間がかかりますが、
バーミックスでポタージュ状にした場合は、火にかける時間が30分ほどで済みます。

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